
女子アルペンスキー・ワールドカップの総合ランキングは、新女王ティナ・マゼが2,414ポイントで首位に立ち、2位に1,101ポイントのマリア・リーシュ、3位に1,029ポイントのフェニンガーが続きました。ライバルのマリア・リーシュ(2011年総合女王)にダブルスコア以上の大差をつける圧勝劇であり、大回転(ジャイアントスラローム)、スーパーG、複合の各部門別タイトルの獲得がその強さをさらに際立たせています。
この快挙の原動力となったのは、単なる強いスキーヤー以上の存在になれると自覚したひとりのアスリートが見せた粘り強さ、献身、そして圧倒的な安定感にほかなりません。シーズン開幕当初から明確な目標を定め、長年の競技生活と犠牲の末に待ち望んでいた結果を、1戦また1戦と積み重ねて手繰り寄せたのです。
もちろん、最強のライバルであるリンゼイ・ボンの戦線離脱がスロベニアの女王の勝利を後押ししたのではないかという問いは残ります。アメリカのライバルは体調不良やケガに苦しみ、ようやくベストフォームを取り戻したかに見えた矢先、オーストリアのシュラドミング(Schladming)で開催された世界選手権の初戦(ティナ・マゼが優勝したレース)で重傷を負い、今シーズン絶望を余儀なくされました。
最大のライバル不在となったワールドカップでは最初から勝負の行方が見えていたとはいえ、アメリカの怪物と直接対決して自らの真価を完全に証明する機会が失われたことは、多くのスキーファンにとっても少し心残りとなりました。果たして来シーズンは、近年のスキー界に数々の名勝負を届けてくれたこの2人の偉大な女王による、互角の真っ向勝負が見られるでしょうか。


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